スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--------(--)
 

白狐魔記~戦国の雲:読了

白狐魔記 戦国の雲 白狐魔記 戦国の雲
斉藤 洋 (2006/07)
偕成社

この商品の詳細を見る

白駒山の妖狐、白狐魔丸の目を通して、戦乱が描かれた「白狐魔記」シリーズ4作目です。本作では、織田信長の戦争を追いつつ、物語が進行していきます。

白狐魔丸は不老不死に近く、源平の戦のころから、人間の戦いを見つめてきました。寿命の長い白狐魔丸から見れば、人間の栄枯盛衰ははかないものかもしれません。
雅姫が河原の石を変化させて作った鼓が、信長の死とともに石に変わるのも、信長の一生を暗示しているかのようです。
戦国時代の風雲児として、華々しく登場し、諸国の武将のみならず、天皇や神さえも従えようとした信長。しかし、天下布武の途中で命を落とし、子孫に後事を託すこともできず、幕府を開くこともなく、彼の栄華は「夢幻のごとく」消えてしまいます。

戦をきらう白狐魔丸の視線は、権力者である信長ではなく、一庶民の不動丸に寄り添っています。
不動丸は、信長を狙撃した唯一の男、杉谷善住坊の弟子でした。のこ引きの刑に処せられた善住坊の仇を討つために、信長をつけねらい、信長と敵対する勢力に手をかします。
不動丸と白狐魔丸は、信長対長島一向一揆の戦に巻きこまれていきます。大量虐殺が行われた苛烈な戦いでした。

信長の戦争を、武将の目ではなく、庶民の目でとらえると、長島殲滅戦を物語の題材に取り上げられた理由がわかる気がします。
戦国大名相手ではなく、一向一揆との戦いであったことと、信長の冷徹さとスタンスを浮き彫りにする戦いであったことです。

本書では、信長の怜悧さ、残酷さを最もよく表すエピソードが描かれています。伊勢長島の戦い、善住坊の刑の他に、浅井・朝倉の髑髏の杯、規律を乱す者を手討ちにしたこと等です。
北条時輔や仲時によく似た信長に好感を持っていた雅姫も、「だれでも、信長のそばにいると、あるとき、いやになってしまうのだ」と言います。

不動丸は明智軍に加わり、本能寺で信長を撃ちます。
スポンサーサイト
2006-12-27(Wed)
 
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
山椒のこつぶろぐQRコード
QR
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。